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かぼちゃ
 


 しばらくそうして
 母はかぼちゃとにらめっこをしている
 ふてぶてしくも
 土の色によく似たその物体は
 まな板の上でせせら笑い
 さあ どこからでもどうぞ
 と
 胡坐をかいている

 かぼちゃの解体にはこつがある
 包丁の角度が特に問題なのだが
 うまく目を見つけてすとんと下ろせるときと
 そうではないときがあるのだ
 と
 母が言う

 かぼちゃも切られまいと
 必死なのかもね
 と
 私が言えば
 母は笑ってこう返した

 死にたがりのかぼちゃは
 きっとおいしくないのよ

 と

| 作品 | 13:13 | comments(0) | - | pookmark |
つめのあと



 爪を噛む癖がある
 あの少女のことを思う
 うつろという言葉がよく似合う少女は
 ブロンド像の座る公園のベンチの空いた席に
 何時も腰をおろしている

 あの少女の爪は
 きっとガタガタとして
 まるで刃こぼれしたのこぎりのようなのだろう
 
 僕は想像する
 彼女に抱きとめられたら
 あの爪で
 きっと傷をつけられるのだろう
 世界でただ一つの
 オリジナルの傷跡は
 ガラスをひっかいたときのような
 センチメンタルってやつを
 思い出させてくれるに
 違いないんだよ

| 作品 | 15:01 | comments(0) | - | pookmark |
光の渦

「光の渦」


輝きの中では見えなかったものを
人はどうやって探し出すのであろう
手を伸ばし
空をつかむようにして
それからまたあきらめたように
指を地面へと向けてしまう
自分の影を
そういえば久しく見たことがないと気がついて
足元を見たときに
四方八方へ伸びる影が薄いもので
繁華街の中では
自分の足元が揺らいでいることに気がつく

ああ

光の渦の中で
僕はなにものであるのかと
問わずにはいられない

ここで



2006/09/25
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| 作品 | 10:35 | comments(0) | - | pookmark |
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